東京にある女性のためのDV相談や支援相談。ドメスティックバイオレンス(家庭内暴力)・被害を受けた女性と子どもの支援活動をしています。

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DVとは?

DVとは?

DVとは?

DVとは、親密な関係において、一方が他方をコントロールし、従わせようとして用いる威圧的な行動パターンのことです。

DVの加害者は、暴力、威嚇、理不尽な行為、さげすみ、搾取などによって被害者の中に恐怖心を起こさせることで、無理やり自分に従わせ、支配と抑圧の構造をつくり上げます。また、暴力には身体的暴力、精神的暴力、社会的暴力、経済的暴力、性暴力が含まれます。

2008年度に内閣府男女共同参画局が20歳以上の男女に行ったアンケート調査によると、33.2%の女性がDVの被害を受けたことがあると答えています。これは、20歳以上の既婚女性のうち3人に1人が暴力の被害にあった経験があることを示しています。2008年には126名の女性が夫によって殺されました(警察庁発表「平成20年の犯罪情勢」より)。

DVは社会の問題

DVは親密な関係において起きるものであり、暴力を選択した加害者に責任があることは間違いありませんが、暴力の問題は個人に責任を負わせることだけでは根本的な解決にはつながりません。さまざまな暴力を容認し、結果として加害者の暴力を容認している社会を変えていく必要があります。

DVとは?

DVの種類

暴力の種類 具体例
身体的暴力 殴る、蹴る、物を投げつけるなど
精神的暴力 モラルハラスメント、蔑み、威嚇、理不尽な行為など
社会的暴力 友人との交際を制限する、行動に許可が必要など
経済的暴力 「オレの稼いだ金で食わせてやっている」と言う、借金や収入が知らされないなど
性暴力 合意の無いセックス、性行為を強要するなど

*すべての暴力の背景に精神的暴力があります。

暴力のサイクル

DVとは?

(レノア・ウォーカー氏によるDVのサイクル)

* 「いつわりのハネムーン期」には、加害者が優しい人になるので、被害者の心に混乱をもたらします。このサイクルの中にいると、「自分は愛されている」と思い込まされたり、自分さえ頑張れば、加害者を怒らせないようにできるという信念を持たされたり、暴力をふるわれるのは自分が悪いからだという罪悪感を植えつけられたりするため、この関係から離れられなくなることがあります。加害者は、このように「アメと、ムチ」を使い分けて被害者をコントロールしていきます。

DVの加害者責任

暴力の責任は被害者にはありません。暴力をふるった加害者に責任があります。
怒りは、自尊心を守る大切な感情ですが、怒ったからといって暴力をふるうことなく、違う行動を選ぶことができます。怒ったからといって、暴力を正当化する理由にはなりません。暴力を正当化する理由などないのです。

DV被害女性の心理状態

暴力は心理面にも大きな影響を与え、次のような心理状態になることがあります:

暴力による学習性無力感 自信の喪失 不安 恐怖 経済的不安
孤独 喪失感 寂しさ 罪悪感 不信感
低い自尊心 怒り 混乱

DVによるトラウマの影響については、次のようなものがあげられます:

PTSD(心的外傷後ストレス障害) フラッシュバック うつ 希死念慮 乖離症状  
自傷行為   睡眠障害 対人恐怖 アルコール依存 買い物依存
摂食障害 恋愛依存 その他嗜癖行動

外傷性の絆(トラウマチック・ボンディング)

暴力は、被害者と加害者の間で「外傷性の絆(トラウマティック・ボンディング)」と呼ばれる特別な心理状態を創り出します。


DVなど親密な間柄で継続して暴力が繰り返されると、暴力をふるう「虐待者」と優しく接してくれる「救済者」が同一人物であるため、暴力被害当事者は、「虐待」と「愛」を混同してしまいます。


また、暴力被害当事者は、加害者の機嫌を損ねず、密接な関係を保てば自分の身は安全であることから、加害者との親密な関係を保とうと努力します。

DVの子どもへの影響

子どもは、スポンジのようにまわりの環境から吸い取ります。たとえ直接の暴力を受けなくても、両親の間での暴力を見たり、聞いたりする子どもは、暴力被害女性と同じように、暴力の影響を受けます。児童虐待防止法でも、「DVを目撃することは、児童虐待である」としています。DVの環境にいること自体が虐待なのです。
しかし、実際のところDV家庭の子どもは、身体的・精神的・性虐待の被害にあうことも多くあります。

DVの影響には、大きく以下の3点が挙げられます。

① 暴力を学習する:対等なコミュニケーションによる問題解決を学ぶ機会が奪われたため、いじめの加害者になったり、いじめの被害者になったりすることがあります。


② 万能感と無力感:「親を助けられるのは自分しかいない」や「自分には何もできない」などの無力感を感じることがあります。


③ その他:愛着障害や乖離、自尊心の低下なども多くの子どもに見られます。

DVと高齢者、障がいを持つ人、外国籍の人、セクシャル・マイノリティ

DVはさまざまな年齢・階層に起こります。
高齢者の介護疲労による虐待と、DVは異なります。抑圧関係、力と支配の関係で起こる暴力がDVです。
社会的に不利な立場にある人たちへのDVには、より深い理解と支援を必要とします。

DV被害からの回復

暴力は、身体的、精神的、社会的にさまざまなかたちで被害者に大きな影響を与えます。DVの被害から回復するには時間がかかることもあります。それでも、暴力被害を受けた当事者には本来持つ力がそなわっています。

周りの人が「あなたは、かけがえのない大切な人」「そのままのあなたが素敵」というメッセージを繰り返し伝えていくこと、対等な関係性のなかで仲間とつながっていくことで、その人本来の力がエンパワメントされ、回復を促していくのです。


*DVについて詳しく学びたい方は、「DV被害支援者養成講座」に、ぜひ参加してください。

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