Saya-Sayaとは
コンセプト
Sayaはインドネシア語で「わたし」。
DV虐待、暴力被害に遭い傷ついた女性たちが、本来の活力ある「わたし」を見つけ、自分や周りの人とつながりながら人生を再構築するために伴走します。
ビジョン
私たちは「暴力のない社会」を目指しています。
暴力の本質である支配構造は社会のいたるところに存在します。
特に家庭に持ち込まれた支配構造はDV、虐待として女性と子どもに向かいます。
暴力は愛やしつけではなく、人権侵害・犯罪であるとの認識を広め、誰もが尊重される社会のため活動しています。
ミッション
暴力の連鎖を防ぐため、被害を受けた女性と子どもを支援します。
暴力を許さない、二次被害を生まない支援者を育成します。
沿革
2000年
6月
- 女性ネットSaya-Saya設立
- 無料電話相談、自助グループミーティング、Saya-Saya工房開始
8月
- 団体設立記念講演会「危ない家族の関係」(斎藤 学氏)
- 地域の中で連続講座開始(2004年2月まで、月1回)
2001年
4月
- 相談室Saya-Saya開設
- 有料カウンセリング、有料電話相談、ボディーワーク(鍼灸治療)など開始
5月
- 西尾和美ワークショップ開始(~2007年まで。年1回~2回)
6月
- 自然派レストランSaya-Saya開店(~2005年3月)。
- DVなど暴力被害女性の就労支援としてNHK、日本テレビ、フジテレビ、テレビ東京などの取材を受ける
8月
- レストランにて、IT講座、手作りの日、ミーティングなど開始
2002年
5月
- 米国DV被害者支援養成講座の研修会開始
- 加害者プログラム研究会の集まり開始(Saya-Sayaレストランにて)
- ITサロン開始
9月
- セルフディフェンス講座(ミッジ・マリノ氏)共催
12月
- タイレストランSaya-Saya開店(現在に至る)
2003年
8月
- 米国サクラメント市のDV被害者支援講師招聘講座
共催(シリーン・マイルズ氏:被害者支援、ナイナ渡部氏:
加害者プログラム、ミッジ・マリノ氏:自己防衛術)
12月
- 「女たちのクリスマス会」開催
2004年
5月
- ステップハウス事業開始
7月
- 米国オレゴン州DV研修にメンバー参加(レジリエンス主催)
- 米国のシェルター・ラファエルハウスによる「DV被害者支援マニュアル」を翻訳開始
- 企業のボランティアとの「お出かけプロジェクト」実施
8月
- 母と子のワークショップ実施
11月
- 被害者支援養成講座実施
12月
- 「女たちのクリスマス会」開催
2005年
7月
- 「お出かけプロジェクト」実施
8月
- 母と子のワークショップ実施
9月
- 「DV被害者支援マニュアル」の翻訳、第5巻まで完成。全国シェルターシンポジウムなどで配布
10月
- DV被害者支援養成講座実施
11月
- 米国ポートランド市「ダギーセンター」より講師招聘講座開催(ジョージ・シュワイツアーホフ氏)
12月
- 「女たちのクリスマス会」開催
2006年
3月
- 「DV被害者支援マニュアル」の翻訳、第12巻まで完訳・発行
5月
- DV被害を受けた女性と子どものための心理教育プログラム(通称「びーらぶ」)低学年スタンダード版開発開始(~2007年1月)
7月
- 母と子のワークショップ実施
8月
- 米国オレゴン州DV研修にメンバー参加(レジリエンス主催)
- 「お出かけプロジェクト」実施
9月
- RRP主催カナダDV研修にメンバー参加
11月
- 全国シェルターシンポジウム・分科会で発表「DV被害女性の自立支援について」
- 「DV被害者支援マニュアル」第2版発行
12月
- 「女たちのクリスマス会」開催
2008年
1月
- 「びーらぶ」高学年スタンダード版実施(~4月)
3月
- 「チェンジ」プログラム実施(都立高校、江戸川区女性センター)
6月
- 「びーらぶ」低学年スタンダード版実施(~12月)
7月
- 女性ネットSaya-Saya、NPO法人となる
- 企業と共同でキャリアセミナー開催
- 「チェンジ」プログラム実施(江戸川区共育プラザ)
- 「ダギーセンターのサポートスキルを学ぶ」講座開催
- 「お出かけプロジェクト」開催
8月
- 母と子のワークショップ実施
9月
- 「びーらぶ」就学前スタンダード版実施(~12月)
- 「チェンジ」プログラムにて、リーフレット制作でドコモより助成金取得
10月
- 「びーらぶ」高学年ショート版(ステップハウス)
11月
- 全国シェルターシンポジウム分科会で「びーらぶ」発表(徳島・女性グループすいーぷと共催)
12月
- 「女たちのクリスマス会」開催
2009年
1月
- 「びーらぶ」ショート版就学前実施(母子生活支援施設)
3月
- 「チェンジ」プログラム実施(都立高校)
4月
- 「びーらぶ」高学年スタンダード版開始(~11月)で
- DV被害支援者養成講座開催(東京、~5月)
- 「びーらぶ」インストラクタースキルアップ講座
5月
- 「びーらぶ」フォローアップ講座開催
- 「びーらぶ」就学前ショート版実施(ステップハウス)
- 「びーらぶ」就学前スタンダード版実施(~12月)
6月
- キャリアセミナー開催
7月
- 「びーらぶ」インストラクター養成講座(三重、~9月)
8月
- 母と子のワークショップ実施
- 「びーらぶ」インストラクター養成講座(秋田、~12月)
- DV被害支援者養成講座(東京、~9月)
9月
- 「びーらぶ」インストラクター養成講座(名古屋~11月)
10月
- 内閣府全国DVセミナー、分科会で「びーらぶ」について発表
- 「チェンジ」プログラムにて、ドコモより助成金取得(都立高校とのデートDV防止DVD制作プロジェクト)
- 「びーらぶ」インストラクター養成講座(東京、~11月)
12月
- 「チェンジ」プログラム実施(都立高校4校。うち、1校は養護教諭向け)
- 「びーらぶ」インストラクター養成講座(熊本、~2010年2月)
- 「女たちのクリスマス会」開催
2010年
里親と被虐待児、施設職員と子どもたちの同時並行プログラム「びーらぶ・オレンジ」を開発。
1月
- 「びーらぶ」低学年ショート版実施
2月
- 「チェンジ」プログラム実施(県立高校1校、大学1校)
- 「びーらぶ」就学前ショート版実施
3月
- 「チェンジ」プログラム実施(都立高校1校)
4月
- 改訂版Saya-Sayaウェブサイト開設。また本サイト制作費の一部をゴールドマン・サックス証券株式会社より助成していただく
2012年
- DV被害女性自立v支援プログラム燦(SUN)を開発実施。
2014年
- 子育て交流サロンを開設、
- ひとり親家庭生活支援事業を立上げ実施。
- 「DV被害にあった女性と子どものための支援プログラム・凛(Ring)<生きていくための力を育む>」を立ち上げ、実施。
活動概要
1)DV被害女性の自立支援プログラム・燦(SUN)
DV等の暴力被害にあった女性たちが、暴力被害から解放されて、生き生きと解放されて自分の道を歩むためのプロジェクト。
ステップ1から4までのプログラムで構成。
2)DV被害にあった女性と子どものための支援プログラム・凛(Ring)
DV被害にあったことによって起こる鬱やPTSD、対人関係の問題を抱えた子どもたちや女性が、心の傷つきを癒し、自尊心を取り戻し、生き生きと社会の中に出ていくためのプログラム。
3)暴力被害を受けた女性と子どもの同時並行心理教育プログラム・びーらぶ
暴力被害を受けた子どもたちの健康な心身を育み、対等なコミュニケーションを学ぶことで、将来、暴力の加害者、被害者、傍観者を作り出さないためのプログラム。
子どもプログラムは、遊びやパペットを通じて「自分は大切な存在である」ことを知り、「自分の気持ちを感じて表現すること」や「暴力的でない関係のつくりかた」等を学ぶプログラム。
母親プログラムは、毎回子どもと同じテーマで「暴力の構造」「DVの子どもや女性への影響」や「自分たちが持つ権利」等について学び、ワークや分かち合いを通して「自分の力を取り戻して」いくプログラム。
4)里親家庭と施設の子ども・職員のための同時並行心理教育プログラム・びーらぶオレンジ
日本で初めて、里親と里子、施設職員と子どもたちを対象にし、非暴力に焦点を当てた同時並行の心理教育プログラム。
5)ひとり親家庭生活支援と子どもの居場所つくり「てらこやミモザ」
ひとり親家庭の子どもたちへの居場所提供と学習支援、栄養バランスのとれた食事提供
6)子育て交流サロン
0歳から3歳の子育て交流スペースを開催し、子育ての相談や一時預かり、講座やワークショップ等実施。
7)当事者への危機介入
緊急避難のサポート、その後の同行支援やアドボケート(被害者への権利擁護)
8)ステップハウスの運営
暴力被害からの緊急避難場所、また施設からの自立の中間支援の生活基盤サポート・相談等
9)相談室の運営
- 無料電話相談(週3回)
- 電話カウンセリング(登録制・随時)
- 個人カウンセリング(予約制・随時)
- ボディーワーク・健康相談(予約制)
- 子どもセラピー(予約制)
10)当事者の居場所づくり
Saya-Saya工房、クローズドミーティング(自助グループ)、ミントカフェ(片づけたい女性たちの集まり)等
11)就労支援
IT講座、キャリアセミナー、誰でも英語サロン、カフェミモザ等
12)暴力防止ユースプログラム・チェンジ
思春期の若者たちが、自分と相手を大切にし、尊重しあえる関係の作り方を学ぶためのプログラム。
デートDVの仕組みを学び、実際に起こりうるケースをロールプレイで体験、暴力の責任はどんな場合も加害者にあることを学ぶ。また、インターネットや携帯電話、恋愛など、思春期に陥りやすい「依存」にも焦点をあて、若者たちが自分を大切にするとはどういうことか、自ら考え、学んでいくプログラム。
13)支援者の教育
支援者に向け米国オレゴン州『NPOラファエルハウス・DV被害者支援マニュアル』を翻訳し、体系的に学ぶ12回の講座。支援者が特権を持っているために、加害者との間の関係が再演し、2次被害が起きてしまうことのないように、『偏見・差別・特権・ジェンダー』など様々な観点から学ぶ。
14)プログラムを実施していくインストラクターの養成
被害を受けた子どもたちや母親たちに、より多くプログラムを提供していくために、プログラムを実施できるインストラクターを養成
15)地域での暴力防止教育などの啓発活動
16)各地への出前講座や講演活動等